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葡萄品種

 適地適作を基本に以下の品種を育成中

Pinot Noir(ピノ・ノワール)

植栽面積:1.0ha

系統:UCD5、MV6、木村農園選抜クローン、

   777、115

Chardonnay(シャルドネ)

植栽面積:0.5ha

系統:UCD6、木村農園選抜クローン

Kerner(ケルナー)

植栽面積:0.5ha

系統:木村農園選抜クローン

Gewrztraminer(ゲヴェルツトラミネール)

植栽面積:0.1ha

系統:不明

栽培方針

健全で熟した葡萄を獲ること、持続的な農業を営むことをミッションとし、以下の栽培方針に従って日々の農作業に励む。

  1. 微生物と会話できるぐらい、虫の目を持って、土の中まで気を配る。

  2. 足跡が肥やしとなるぐらい、鳥の目を持って、畑を観察する。

  3. 30年後の畑を想像しながら、鷹の目を持って、環境に配慮する。

  4. 農業を楽しむ。

畑のこと

北海道は、冬の寒さが厳しく春の訪れも遅い。

北海道南西部の積丹半島の根元に位置する余市町も、冬は雪に閉ざされ、5月はじめに桜が咲き春を迎える。

 

しかし、余市湾に面したこの町は、日本海を北上する対馬暖流の影響により、北海道のなかでは温暖な地域で、昼夜の寒暖差が果実に甘みと酸をのせる。

雨が少なく梅雨もない。

1年を通して湿度は低く、からっとしている。

 

畑の横にたたずむ昭和2年築の納屋には、林檎箱などが多く残され、土壁には正の字がびっしりと書かれており、古くから果樹栽培が盛んだったことが分かる。

就農時には納屋の補強工事を行い、今もなお農機具等を守り続けている。

余市湾の海岸線から約3.5kmの場所にある畑。登町のモンガク線沿い、標高70m前後、傾斜4~10度の南西向きの、石や岩で覆われた丘陵地。

石が多いことで水捌けは良さそうだが、何度も出現する巨大な石で植栽時は困難を極める。

近隣の先輩農家さんも、畑の開墾時は小学校から帰ると毎日石を拾っていたと話すほど。

 

不思議なことに、拾った石の大半は雨に打たれると砕けてしまい、数年で粉々になってしまう。一方、海や川にある堅い丸石も散見され、そのような石は園外に運び出す。

石だらけの畑は、30年ほど前までは、林檎やナイアガラなどが栽培されており、そのナイアガラを受け入れていた某ワイナリーの栽培責任者が数十年ぶりにこの畑にやってきて、次のように話された。

「余市、仁木を一望できるこの畑は、余市で1、2を争う絶景ポイントで、昔はよく見物に来ていた。そして、夕陽が当たり続け日当たりが良いことから、契約農家のなかで、最も早くに葡萄が熟し、出荷量も常にトップクラスだった。ここに植えられた葡萄がどのようなワインになるか楽しみだ。」

 

そんな畑も、この30年ほどは森と化して耕作放棄地となっていた。

しかし、私がこの地に出会ったとき、夕陽に照らされ風が通り抜けるのを肌で感じ、ここかもしれないと運命的なものを感じた。

 

2018年、この地を譲り受け、開墾し、再び葡萄畑として蘇った。

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